ネパールでは国内で就職先が全くないわけではないのですが、公務員以外は定期採用があるとは限ら
ず、いい職ほどコネで埋まってしまうのが常です。
日本でも職を求め多くの人が地方から上京してくるのと同じで、ネパールの場合は上京先が国外に置
き換わります。
もし、ネパール国内の社員募集枠が大幅に増えたとしても多くの若者はやっぱり国外を目指すに違い
ありません。
その理由は、国内のインフラ経済と土地の高騰に比べほとんど伸びない月収にあります。
止まらない土地の値段の上昇は、ネパール国内で会社員をしていたのでは、一生働いても土地が買え
ないという状況を作り出しています。
また、待遇のいい仕事の応募条件にはほとんどの場合、実務経験が問われます。
社会経験のない新卒の若者はネパールではお荷物扱いですらあり、海外に出稼ぎに行くことが当たり
前でそこに纏わるビジネスも盛んです。
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ネパールは、人口(約3,000万弱)の3分の1が海外で働いており、日本で暮らすネパール人は2020年には9万人と伸びてきて
おります。(学生、家族滞在、ビジネス、仕事)
図1 法務省 在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表より作…